スーパーボランティア。会社の仕事を終えた後が、本当の仕事かも知れない。

2018-08-17

土砂の片付けをする災害ボランティア

定年前後の皆さん、こんにちは。

皆さんが抱える悩みや気になることを、私と一緒に解決していきましょう。

山口県で2歳児が行方不明となり、3日も経った後、78歳のボランティアに無事発見されたことは、すべてのテレビ局で、大きく報道されました。

絶望的な雰囲気の中、無事に助かったことは奇跡的であり、本当に良かったですね。

そして、無事発見の驚きと同じくらい、私たちが驚き、感動したことは、78歳のボランティアの方の考え、人生の過ごし方でした。

仕事をやめた後、2004年からずっと、災害が発生した各地での、ボランティア活動を続けられているのです。

まるで、ボランティア活動が「本業」みたいです。

今回の発見は、そんな彼への、神様からのプレゼントだったのではないでしょうか。

もともとは魚屋さん

本格的にボランティアを始めたのは、大分県にあった魚屋を閉めた、65歳からだそうです。

2004年の新潟県中越地震で、初めてボランティアを経験し、2011年の東日本大震災では約500日、2016年の熊本地震、今年4月の大分県土砂崩落現場など、九州にも多く来られています。

今回の発見直前には、西日本豪雨の被災地である広島県で、民家から泥をかき出す作業に参加。山口県での2歳児行方不明を知り、駆けつけました。

ボランティアを始めた理由が、とっても素敵です。

学歴も何もない自分がここまでやってこれた。社会に恩返しがしたい

なぜ彼が魚屋さんになったかは判りませんが、65歳まで、きっと一生懸命に、働いてこられたのだと思います。

でも、仕事を辞めて、ただ年金生活を送るのではなく、社会に恩返しがしたいという強い想いで、ボランティア活動を続けています。

間違いなくこれが、彼が「本当にやりたかったこと」なのでしょう。

自分の人生で、本当にやりたいことをする

ボランティア活動は有償化すべき、という意見があります。

「ボランティア=無償奉仕」と決めつけるのではなく、きちんと対価を支払うことで、必要な人員を揃えるという考え方です。

災害現場の早期復旧という目的を考えれば、正しい考えかも知れません。

しかし、今回の彼は「社会に恩返し」という気持ちを貫きます。

活動費を自分の年金から捻出することはもちろん、食料、水、着替え、寝袋など、活動に必要な生活用具は、すべて自分の軽ワゴン車に積んで持参します。

相手側に一切の負担をかけないという、強い信条を持って、ボランティア活動に取り組む。まさに「恩返し」の気持ちです。

2歳児の祖父から風呂を勧められても断る。その徹底ぶり驚き、そして、本当にやりたいことに取り組めば、人はそこまで強い意志を持てるのだと感動しました。

まとめ

彼の生き方は、私たちサラリーマンで考えると、65歳まで雇用延長で会社に勤め、その後は強い自分の意志で、本当にやりたいことを始めたということでしょう。

会社でも一生懸命に働いてきましたが、退職したあとに始めることが、本当に自分がやりたいこと、人生における「本業」かも知れません。

彼はまた、西日本豪雨の被災地である広島県に戻り、ボランティア活動を再開するそうです。

インタビューでそう答える彼の顔は、キラキラと輝いて、本当に幸せそうでした。

ボランティアがすべてとは考えませんが、彼のように楽しく笑って、定年後も働き、生きられたら素敵ですよね。