『農で1200万円! 』早期退職して6次産業化の脱サラ農業で稼ぐ!

2018-09-23

夫婦だけでやる小さい農家

「脱サラ農業」ってご存知でしょうか。

サラリーマンをやめたら田舎へ引っ越したいとか、農業のように体を動かす仕事がしたいと考える人は多いと思います。

しかし、実家が農家でもない人が本当に農業で食べていけるのか疑問に思われることでしょう。

この投稿は、そんな方の疑問を解決できるものになっています。

なぜなら、農業を一から始めて、年間売上1,200万円、利益600万円を達成した人を紹介しているからです。

しかも、夫婦2人の労働力だけですから、どんな工夫をしたのか興味がわきますね。

何も知らずに農業にチャレンジすることは無謀です。

成功事例を知ることで、注意するべきことも見えてくるでしょう。

この投稿を読み終えたら、あなたも奥さんと一緒に脱サラ農業へチャレンジする気持ちになるかも知れません。

『農で1200万円! 』を読みました

今回、西田栄喜さんの著書『農で1200万円! 』を読みました。

この本の著者である西田さんは、大学卒業後、バーテンダー、ビジネスホテルの支配人業などを経験した後、30歳の時に地元で農業を始めた人です。

自称「日本一小さい専業農家」として、夫婦2人の労働力で、年間売上1,200万円、利益600万円を達成しています。

どのくらい小さいかというと、耕地面積は全部で30アール。その中で、四季を通じて、50種類の野菜を無農薬で育てています。

野菜農家の耕地面積は、3ヘクタール以上が一般的。3ヘクタールは30,000平方メートルなので、200メートル✕150メートル。

やはり野菜農家の耕地面積は、素人からすると、とんでもなく広いものです。

しかし、西田さんの耕地面積30アールは3,000平方メートルですから、60メートル✕50メートル。5、60メートルだと、なんとなくイメージできる長さですよね。

その広さ(狭さ?)で、年間売上1,200万円、利益600万円って、すごいと思いませんか?

いったい、どうやって利益をあげているのでしょう。

脱サラ農業の基本!ないないづくしで経費を削減

農業を一から始めようとすると、土地や農機具の購入などで、多大な初期投資が必要と思いますよね。

しかし、最初に莫大な資金を投入し、借金まで作ってしまうと、なかなか黒字化するのは難しくなります。

そこで、西田さんは、ないないづくしの起農に挑戦したのです。

  • 借金なし
  • 高額機械なし
  • 農薬、肥料なし
  • 補助金なし
  • ロスなし

初期投資は自己資金の143万円。中古の農機具で済ませ、農薬、肥料代もかかりません。行政からの補助金ももらっていないので、制約を受けず自由に農業ができます。

また、ここが一番のポイントですが、予約販売と二次加工により、野菜の廃棄(ロス)なし。

はじめから「しっかり稼ぐこと」を考えたのが、成功の大きな要因です。

農業に限らず、起業する際に参考にすべきことですね。

これからの農業は6次産業化で売上、利益拡大しよう

仕事量の割には儲からないイメージがある農業ですが、6次産業化することで、利益率を高めることができます。

ものを作る1次産業(農林水産業)、ものを加工し商品化する2次産業(製造業)、製造された商品を売る3次産業(商業・サービス業)。

6次産業とは、それらをすべて生産者が行うという意味で、1次産業✕2次産業✕3次産業を掛け合わせた言葉です。

西田さんの耕地面積は、一般的な野菜農家の10分の1しかありませんから、普通にやると売上も10分の1。利益も出にくいですよね。

しかし、自分たちで加工し(2次産業)、販売(3次産業)することで、付加価値を高め、売上、利益を確保。

具体的には、野菜の詰め合わせ、漬物やお菓子などの加工品を、インターネットで直接消費者へ販売しています。

これまでやってこれたのは、「栽培」「加工」「直売」を組み合わせたからだと、西田さんも語っています。

脱サラ農業に挑戦したいなら、まず貸し農園で土に触れる

まったくの素人だった西田さん。

起農するにあたり、図解 家庭菜園ビックリ教室EMでいきいき家庭菜園 (エコ・ピュアシリーズ)という2冊の本で独学したそうです。

年間売上1,200万円、利益600万円の立派な農家さんが、家庭菜園の本で勉強したって、なんだか不思議ですね。

ところが、西田さんは「起農前に、家庭菜園で良いから土に触っておくこと」をすすめています。

実際に農作業をして、土に触ってみないと、自分に農業が合うかどうかは判りません。

もし本書を読んで、早期退職して起農しよう!と考えた人は、まず貸し農園で土に触ってみましょう。

西田さんは農家になって、贅沢には2種類あると判ったそうです。

ひとつは最高級の味噌を買う贅沢、もうひとつは、大豆を育て味噌をつくる贅沢。前者は独り占めしたくなるが、後者の贅沢は「お裾分け」したくなる。

分け与えられる贅沢こそ、本当の豊かさだと気づいたのです。素敵な話ですね。

リストラ、人員削減、早期退職に不安を抱いている方はこちらの記事をご覧ください。