『定年準備 』50代になって「もう一人の自分」探しをする方法とは?

この記事では、『定年準備』という本を通じて、定年後も豊かな暮らしを過ごすために「もう一人の自分」探しをする方法について紹介します。
人生100年時代。
定年後の長い時間を生きがいを持って過ごすにはどうすればよいのか、悩みますよね?
その悩みを解決するものが「もう一人の自分」です。
50代になったら、すぐに「もう一人の自分」探しを始めましょう。
「もう一人の自分」を持つことで、長い後半戦の人生を豊かに過ごせるはずです。
『定年準備 』を読みました
今回、楠木新さんの著書『定年準備』を読みました。
この本で、著者の楠木さんは、「定年後」は50歳から始まっていると述べています。
多くの人を取材する中で、定年前後には大きなギャップが発生し、多くの人が戸惑いを感じる。そのギャップを埋めるには、定年前に働き方を変えることが必要と気づきました。
また、その方法として、「もう一人の自分」を持つことを勧めています。
地域活動やボランティアに関わる、趣味のサークルに入る、身の丈にあった小さな起業に向け準備を始める。「もう一人の自分」探しには、いろいろな方法があります。
気持ちを切り替える意味では、芸名を名乗ることも、一つの手段です。
実は、この本の著者である「楠木 新」さんはペンネーム。サラリーマン時代の50歳の頃から、執筆活動を始めたのです。
芸名、ペンネームを名乗ると、今の自分とはまったく違う人間として、新たな気持ちで挑戦できそうですね。
60歳定年退職と65歳までの雇用延長。早めに動くことで可能性が広がる
高年齢者雇用安定法の改正により、65歳まで今の会社に残る人が増えました。
しかし、同じ仕事を、同じ待遇で、そして同じモチベーションで続けるのは、とても厳しいのが現実です。
「姥捨て山繁盛記」で、2016年に、第8回日経小説大賞を受賞した太田俊明氏。1953年生まれの太田氏は、総合商社に勤務し、2013年に60歳で定年退職します。
受賞の際のインタビューで「60歳で会社を辞めたのですね。今は65歳まで働けると思いますが」と聞かれ、「65歳からチャレンジして賞をもらっても後がないな、と」と答えました。
60歳と65歳の5年間は、作家としてやっていくには、決定的な差だと感じたのでしょう。
誰もが作家になるわけではありませんが、新しいことに挑戦するなら、少しでも早い方が良いのは、間違いありません。
また、結果的に雇用延長を選ぶとしても、定年間際になって、退職か否かを迷うのではなく、50代の今から定年後のあり方を考え、選択の基準を持つべきです。
「起業するにはお金がかかる」は間違い。9割の起業家は借り入れ金なし
2017年12月に、日本政策金融公庫総合研究所が発表した、「起業と起業意識に関する調査」を見ると、大変興味深い結果となっています。
起業に関心がある人たちに、まだ起業していない理由を聞くと
- 自己資金が不足している 56.5%
- 失敗したときのリスクが大きい 40.4%
- ビジネスのアイデアが思いつかない 35.5%
との回答ですが、実際に起業した人たちに尋ねると、約半数が100万円未満で起業し、9割近くが借り入れもしていません。
つまり、起業の実態としては、そんなにお金がかかるものではないのです。
また、日本政策金融公庫総合研究所は、在職中に、副業として新しい仕事を始めると、失敗も少ないとの調査結果も出しています。
「もう一人の自分」を探すため、身の丈にあった小さな起業に向け、在職中に準備を始めることは、とても現実的かも知れませんね。
自分の居場所を作れるように、「もう一人の自分」探しを始めましょう
皆さんは、お子さんをお持ちですか?
まだ子供は小さいという方もいれば、20代から30代という方も、多いことでしょう。
著者の楠木さんが「定年後をどのように過ごすか」というテーマで講演する際、取材に来た30代の記者から、よく相談を受けるそうです。
「父親が地元の企業を定年退職したが、家にずっといる生活になってテレビの前から離れず、母親にあれこれと指図をする。そのために母親がまいっている」
奥さんを夫源病にしたら大変ですが、お子さんに心配をかけるのも問題です。
家以外の自分の居場所を作れるように、50歳を超えたら、「もう一人の自分」探しを始めましょう。
決して、早すぎることはありません。
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