チコちゃん叱らないで!ボーっとする余裕もないんだよ。

新聞で面白い投稿を見つけました。
NHKの人気番組『チコちゃんに叱られる』で、ゲストの大人達は5才のチコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られます。
5才の子供が考えた素朴な疑問に答えられないからですが、投稿した15才の高校生はそこに疑問を呈しました。
「質問に答えられないのはボーっと生きているからではなく、ボーっとする余裕もなく生きているのではないか?」
どうして高校生は、そう思ったのでしょう。
時間外労働、過労死。ボーっとする余裕が無い世の中


『働き方改革』
この言葉が何度も聞かれるようになりました。
違法な時間外労働、過労死などの問題が表面化したことで、政府としても法的な縛りを強化したわけです。
投稿した高校生はこのような報道を見て、働く大人は忙しすぎて素朴な疑問など考える余裕もないと感じたのでしょう。
「常にボーッとしているのはよくないが、時々ボーッとする余裕は必要だ」という言葉で投稿は締めくくられています。
時々ボーッとする余裕があれば、子供の素朴な疑問も考えられるということでしょうか。
そんな余裕があったら、飲むか寝るという人が多いかも知れませんね。
子供の素朴な疑問。今日するはずだった残業分はいつ働くの?


同じ新聞の別の日の投稿。
「残業をなくすと、その分の仕事はいつするのだろう?」
この疑問を投げかけたのも15才の高校生。
まるでチコちゃんから出題されそうな素朴な疑問ですよね。
残業せずに定時で帰宅しましょう!と企業は呼びかけ、「わたし、定時で帰ります。」というテレビドラマも放映中。
効率良く働けば定時までに今日の仕事は終わる!というのが理想であり、建前ですが、自分だけの都合で完了しない仕事が多いことが現実です。
高校生の投稿は「夜の残業分を早朝にしよう」という提案で終わっていますが、早朝出勤して夜は深夜残業だ!という人も多いでしょうね。
現実的に今のままでは残業はなくならない。
一人ひとりが「変える!」覚悟を持てば、常識も変わる


新聞に投稿してくれた15才の高校生達。
もしかしたら、お父さんやお母さんの働き方を見て思いついたことかも。
投稿に本人たちも書いている通り、「時々ボーッとしよう」「夜の残業分を早朝にしよう」という提案は、現実を知らないきれいごとかも知れません。
実社会の「常識」からすれば、所詮子供の戯言かも知れません。
しかし、その考え方は前向きで素敵です。
彼らもあと5、6年すれば社会で活躍する年齢になります。それまでに今の社会の「常識」を変えておくことは、私たち働く世代の責任ではないでしょうか。
高校生たちが大人になる前に「時々ボーッとできる」「朝働き定時に帰ることができる」社会に変えてみませんか。
これまでの常識を変えるには、ものすごいパワーが必要です。調整ごとだけではなく、争いごとも起きるでしょう。
でも、一人ひとりが「変える!」という強い意志、覚悟を持てば、きっと叶うはずです。
「朝から効率良く働き、定時で帰宅する」という理想を掲げ、自分自身や職場に小さな変化を起こしてみませんか。