『いったいどうやったら売れる』早期退職して商売する時の3つの心得とは?

2018-11-03

マーケティングを表したイメージ図

定年前後の皆さん、こんにちは。

皆さんが抱える悩みや気になることを、私と一緒に解決していきましょう。

今回、永井孝尚さんの著書『これ、いったいどうやったら売れるんですか?』を読みました。

この本の著者、永井孝尚さんといえば、『100円のコーラを1000円で売る方法』が有名ですよね。

私も随分前に読みましたが、モノを売る、モノの価値ってそういうことなのかと、楽しいストーリの中で勉強できたのを覚えています。

今回の本も、まさにマーケティングの本で、これまでの本と同様に、楽しみながらマーケティング理論を学べます。

どのストーリも、「ある、ある」と妙に納得できるものばかり。

起業のヒントも沢山ありますよ。

なぜ腕時計のCMは増えているのか?

皆さんは腕時計をしていますか?

私は、スマホが普及してからも暫くは腕時計をしていましたが、数年前にやめてしまいました。

もともと腕時計は、正確な時刻を知るために必要なものでした。学校や会社に遅刻せず、お客様との約束にも遅れない、正しい時刻を示す腕時計は頼りになる存在です。

しかし、正しい時刻を知るだけであれば、スマホで事が足りますよね。腕時計をしない人が増えているのは、当然の結果だと思います。

では、時計はまったく売れていないのか?

いいえ、そんなことはありません。テレビで女優さんを使ったCMを流し、メーカーは宣伝をしています。以前より増えたかも知れません。

実は今メーカーは、体を鍛えたいと思う人向けに「ジョギング専用ウォッチ」、山登り愛好家には「登山専用ウォッチ」と、一部のお客様が本当に欲しいと思える商品を作り出しています。

「自分には何が作れるか」ではなく、ターゲットのお客様を徹底的に絞り込んで、未開拓の市場を作ることで、モノは売れるわけですね。

真冬の北海道十勝産マンゴー

腕時計よりも、もっと画期的な話が載っていました。

それは、北海道の十勝川温泉がある音更町で作られ、真冬に出荷される巨大マンゴー「白銀の太陽」です。

マンゴーといえば、九州の宮崎県が有名ですが、出荷されるのは春から夏で、冬の出荷はありませんでした。

北海道の音更町では、夏には大型ハウスを冬に降った雪で冷やし、冬は十勝川温泉のお湯で暖めることで、マンゴーに7月が冬で、12月が夏だと勘違いさせたのです。

もともとマンゴーは贈答品として選ばれていましたが、冬には出荷されないので、お歳暮には使えないものでした。

しかし、白銀の太陽ができてからは、マンゴーをお歳暮で贈るという「新しいニーズ」が。

そうです。これはお客さんも気づかないニーズを作り出した例です。

腕時計のように、未開拓な市場を見つけることも有効ですが、そもそも存在しなかった市場を自分で作れれば、これより儲かることはないでしょう。

真冬の北海道産マンゴー。ちょっとしたアイデアですよね。

まとめ

この本の第2章には「人はベンツを買った後、どうしてベンツの広告を見てしまうのか」という話が載っています。

私は2018年の3月末に会社を早期退職しましたが、実は4月1日の納車でマツダのSUVを買いました。

以前の記事に書いた通り、会社を辞めたら北海道まで愛犬とドライブをしようと決めていたので、大きめの車が欲しかったのです。

買った車にはとても満足していますが、なぜか雑誌やネットで自分の車の記事を探してしまいます。

これをマーケティング理論では「認知的不協和の解消」と呼ぶそうです。「自分はいい買い物をした。よかった」と自分を納得させる行動。

逆に考えれば、モノを売ってしまえば終わりではなく、そこからがお客様との付き合いの始まりと考えて、フォローを続ける必要があります。

メルセデス・ベンツは、それが徹底されているのでリピート率が高いのでしょう。

未開拓な市場、新たな市場を作りモノを売る。そして、アフターケアを続け、リピーター、ファンを増やす。

早期退職して商売を始める時には、こんな成功ストーリを描きたいですね。

リストラ、人員削減、早期退職に不安を抱いている方はこちらの記事をご覧ください。