『脱サラ農業の教科書』理想のライフスタイル実現が本当の目的

脱サラ農業って興味ありますよね。
でも、今までサラリーマンしかやってこなかった人間が農家になれるのか。
とっても不安になりませんか。
この投稿ではそんな人に、農家になることだけが農業ではないことを伝えます。
『脱サラ農業の教科書』という本を通じて、様々な農業との関わり方を紹介するからです。
脱サラ農業って、実はいろいろなパターンがあるのです。
この投稿を読み終えたら、農業の選択肢が増えて、サラリーマンを早期退職する気持ちが強くなるでしょう。
『脱サラ農業の教科書』を読みました
今回、田中康晃さんの著書『脱サラ農業の教科書』を読みました。
この本の著者である田中さん自身も、脱サラして農業を始めた人です。
但し、会社勤めをして、それからすぐに農業、という流れではありません。
会社にいる頃から、なんとなく農業をしたいと思っていたが、その方法がよく判らない。
それなら、同じ境遇の人の手助けをしようと考えます。
会社勤めの傍ら勉強し、行政書士資格を取得。
33歳の時に会社を辞め、農業専門の行政書士事務所で起業したのです。
農業を始めるには「農地法」という法律を知る必要がある。
法律を知るには「行政書士」。勉強は大変でしょうが、面白い発想ですよね。
その後、脱サラ農業をしたい人を支援する「農業スクール」を開始。
会社を辞めて10年後に、やっと自分自身も、農業を始めることができたそうです。
農業を始める前に、自分の理想とするライフスタイルをイメージすること
私自身、ずっとネクタイを締めて、電車で通勤して、会社勤めをしていたので、退職後は(なんとなく)農業でもしたいなぁと思っている1人です。
「なぜ農業なのか?」という問いに答えるには、自分が望むライフスタイルを明確にする必要があるでしょう。
農業にも、いろいろなスタイルがあります。
たとえば、ビニールハウスで、ほうれん草やチンゲン菜を栽培する野菜農家では、毎日早朝から出荷作業があり、一年中「農業漬け」の生活です。
しかし、収穫期が限られる果樹農家では、半年間の繁忙期以外は、ゆっくり過ごせます。
自分が望むライフスタイル、優先事項は何でしょうか?
- 家族と一緒に過ごす時間を大事にしたい
- 安心安全な食べ物を確保したい
- 自然の中での暮らしを楽しみたい
- ものづくりがしたい
- お金儲けがしたい
優先事項を明確にすれば、どんなスタイルの農業をするべきか判ってきます。
もしかしたら、農業でなくても、田舎に住むだけで、希望は叶うのかも知れません。
著者の田中さんは、まず第1ステップで、理想のライフスタイルをイメージするべきと説いています。
本格的に「農家」になることは、地域の人間関係含めていろいろ大変です
現行の法律上、農地を借りる(買う)には、各市町村にある農業委員会の許可が必要です。
条件の中に「農業に常時従事すること」と書かれていて、常時とは、およそ年間150日以上。
そのため、会社勤めを続けながら、農地を使って、農業をすることは、難しい状況です。
まずは、週末に貸し農園に行って「練習」しましょう。
また、会社の人間関係が嫌で、「ひとり気ままに、田舎で農業」と期待している人は、思い通りにいかないかも知れません。
畑や田んぼで農業を行うには、水路の清掃や、農道の草刈りなどの維持管理作業を、他の農家と共同で行う必要があります。
ある地域で農業を始めるということは、その地域の共同作業のメンバーになる、ということなのです。
つまり、会社勤めをしている時よりも、人間関係は重要であり、その地域に馴染めるか、ということが大切になるのです。
農家にならなくても「農業」に参加する方法はたくさんあります
すべての職業がそうであるように、農業も、幸せな暮らしを実現する「手段」の一つに過ぎません。
なんとなく農業がしたいと考えて、著者の田中さんのように、農業に就きたい人を支援することを仕事にした人も。
一生懸命に野菜を作っている農家に協力して、販売用の目立つロゴをデザインしたり、インターネットでの販路を作るということも出来ます。
自分自身が農業に従事できなくても、農家を支援することで、地域活性化に貢献できれば、それも素晴らしいことだと思います。
自分が持っているスキルを活かして、「農業」に参加してみませんか?
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