『脱サラ農業の教科書』理想のライフスタイル実現が本当の目的

2018-08-21

夫婦で行う田植え

脱サラ農業って興味ありますよね。

でも、今までサラリーマンしかやってこなかった人間が農家になれるのか。

とっても不安になりませんか。

この投稿ではそんな人に、農家になることだけが農業ではないことを伝えます。

『脱サラ農業の教科書』という本を通じて、様々な農業との関わり方を紹介するからです。

脱サラ農業って、実はいろいろなパターンがあるのです。

この投稿を読み終えたら、農業の選択肢が増えて、サラリーマンを早期退職する気持ちが強くなるでしょう。

『脱サラ農業の教科書』を読みました

今回、田中康晃さんの著書『脱サラ農業の教科書』を読みました。

この本の著者である田中さん自身も、脱サラして農業を始めた人です。

但し、会社勤めをして、それからすぐに農業、という流れではありません。

会社にいる頃から、なんとなく農業をしたいと思っていたが、その方法がよく判らない。

それなら、同じ境遇の人の手助けをしようと考えます。

会社勤めの傍ら勉強し、行政書士資格を取得。

33歳の時に会社を辞め、農業専門の行政書士事務所で起業したのです。

農業を始めるには「農地法」という法律を知る必要がある。

法律を知るには「行政書士」。勉強は大変でしょうが、面白い発想ですよね。

その後、脱サラ農業をしたい人を支援する「農業スクール」を開始。

会社を辞めて10年後に、やっと自分自身も、農業を始めることができたそうです。

農業を始める前に、自分の理想とするライフスタイルをイメージすること

私自身、ずっとネクタイを締めて、電車で通勤して、会社勤めをしていたので、退職後は(なんとなく)農業でもしたいなぁと思っている1人です。

「なぜ農業なのか?」という問いに答えるには、自分が望むライフスタイルを明確にする必要があるでしょう。

農業にも、いろいろなスタイルがあります。

たとえば、ビニールハウスで、ほうれん草やチンゲン菜を栽培する野菜農家では、毎日早朝から出荷作業があり、一年中「農業漬け」の生活です。

しかし、収穫期が限られる果樹農家では、半年間の繁忙期以外は、ゆっくり過ごせます。

自分が望むライフスタイル、優先事項は何でしょうか?

  • 家族と一緒に過ごす時間を大事にしたい
  • 安心安全な食べ物を確保したい
  • 自然の中での暮らしを楽しみたい
  • ものづくりがしたい
  • お金儲けがしたい

優先事項を明確にすれば、どんなスタイルの農業をするべきか判ってきます。

もしかしたら、農業でなくても、田舎に住むだけで、希望は叶うのかも知れません。

著者の田中さんは、まず第1ステップで、理想のライフスタイルをイメージするべきと説いています。

本格的に「農家」になることは、地域の人間関係含めていろいろ大変です

現行の法律上、農地を借りる(買う)には、各市町村にある農業委員会の許可が必要です。

条件の中に「農業に常時従事すること」と書かれていて、常時とは、およそ年間150日以上。

そのため、会社勤めを続けながら、農地を使って、農業をすることは、難しい状況です。

まずは、週末に貸し農園に行って「練習」しましょう。

また、会社の人間関係が嫌で、「ひとり気ままに、田舎で農業」と期待している人は、思い通りにいかないかも知れません。

畑や田んぼで農業を行うには、水路の清掃や、農道の草刈りなどの維持管理作業を、他の農家と共同で行う必要があります。

ある地域で農業を始めるということは、その地域の共同作業のメンバーになる、ということなのです。

つまり、会社勤めをしている時よりも、人間関係は重要であり、その地域に馴染めるか、ということが大切になるのです。

農家にならなくても「農業」に参加する方法はたくさんあります

すべての職業がそうであるように、農業も、幸せな暮らしを実現する「手段」の一つに過ぎません。

なんとなく農業がしたいと考えて、著者の田中さんのように、農業に就きたい人を支援することを仕事にした人も。

一生懸命に野菜を作っている農家に協力して、販売用の目立つロゴをデザインしたり、インターネットでの販路を作るということも出来ます。

自分自身が農業に従事できなくても、農家を支援することで、地域活性化に貢献できれば、それも素晴らしいことだと思います。

自分が持っているスキルを活かして、「農業」に参加してみませんか?

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