定年後に無駄な金を使わず過ごすには、銀行が勧める金融商品は絶対買うな!

定年後を無事過ごすために読むべき本として、今回は山崎元さんの著書『お金で損しないシンプルな真実』を取り上げました。
定年退職で会社を辞めると、退職金としてある程度まとまった金額が銀行口座に振り込まれると思います。早期退職制度を利用した場合は、さらに上乗せされた金額になることも。
そんな時、必ずと言ってよいほど、取引銀行から「退職金の使い方」について確認の電話が入ります。言葉巧みに投資などを勧められますが、リタイア後の生活を考えた時、私たちはどのように対応するべきでしょう。
答えは一つ。人に勧められる、特に銀行に勧められる金融商品は絶対に買ってはいけません。そして、リタイア後のお金は、リタイア後に稼ぐべきです。
勧められる金融商品は絶対買うな!
人生を自由に生きたい人はこれだけ知っていればいい お金で損しないシンプルな真実
山崎元さんって、テレビなんかでも良く見かけましたよね。
1958年生まれで、現在60歳。この本にも書かれていますが、三菱商事に入社した後、さまざまなお金に関わる会社(生命保険、証券会社など)を12回も転職。
そして、出した結論は「勧められる金融商品は絶対買うな!」です。
自らが売る立場を経験した上で「絶対買うな!」と言うのですから、きっと間違ってはいないのでしょう。
とにかく山崎さんは、お金の使い方は自分で考えろと説きます。
お金で損しないシンプルな真実とは、いったい何でしょう。
お金は何かを成し遂げる手段。目的ではない
この本の中で、山崎さんはお金の正体を次のように説明しています。
誰かに何か「いいこと」をしてあげた時に、その「感謝のしるし」としてもらえるものがお金だ
お金が手に入ると、今度は自分が誰かのためにお金を使うことができます。
誰かが自分にしてくれた「いいこと」に対して、「感謝のしるし」を支払う。
それを受け取った人は、また別の誰かに・・・。そのようにして、社会の中をぐるぐる巡っているのがお金。
たしかに、ただお金があっても、何もしないのであれば無意味です。
お金は、何かを成し遂げるための道具、手段であって、目的ではないですよね。
もし、大金持ちになっても、誰とも関わりが持てなければ、寂しいだけでしょう。
リタイヤ後のお金はいくら必要か?
巷には、60歳、65歳までにいくら貯めよう、という本がたくさん出ています。
3,000万円、5,000万円、いや1億円必要なんて話もあります。
しかし、平均年齢である80歳頃死ねるのか、これからも寿命が延びて、95歳まで生きるのか、まったく判りませんよね。
リタイヤ後の生存年数が判らないのでは、いくら貯めたら大丈夫かも、当然判りません。
この問題を解決するには、「より長く働く」ことが、最も有力な策でしょう。
そのために山崎さんは、45歳頃からセカンドキャリアについて、考え始めようと書いています。早く考え始めることで、選択肢が広がると。
山崎さんの場合は、在職中に複業を行うことで次の準備を始め、それが現在の本業となったそうです。
私たちも、「次の仕事」を考えておく必要があるのでしょう。
まとめ
私が早期退職した際、指定の銀行口座に退職金が振り込まれました。
恥ずかしくて金額は書けませんが、それでも、その銀行から1週間後に電話がありました。「今後の運用のお手伝いをさせてください」と。
運用どころか、ただの「生活費」ですので、笑って断りましたが、これはなかなか良い判断だったようです。
山崎さん曰く、「銀行がすすめる金融商品は、銀行が手数料で儲けるだけ。絶対に買ってはいけない」とのこと。
退職したら、特に銀行には気をつけるようにと書いています。
「運用無料相談」などで、銀行や証券会社に行くのは最悪のパターン。窓口でセールスマンと話してしまうと、上手く騙されるので、ネット証券を使うべきだと。
でも、自分だけで考え、ネット証券で運用するなんて、ドキドキしますよね。
では、誰に相談すれば良いのでしょう。
答えはシンプルで、金融機関とまったく独立に仕事をするアドバイザーに「1時間1万円程度のお金を支払い」相談するのです。
直接は金融商品を購入する可能性が無い、専門知識を持った人に、正しいアドバイスをもらおうという考えです。
1万円払っても、銀行や証券会社の手数料に比べれば、はるかに安く済むでしょう。