『美味しい田舎のつくりかた』早期退職し、地元食材を活かして起業しよう!

2018-08-10

新鮮な野菜をかごに入れて持つ農家の男性

定年前後の皆さん、こんにちは。

皆さんが抱える悩みや気になることを、私と一緒に解決していきましょう。

今回、金丸弘美さんの著書『美味しい田舎のつくりかた』を読みました。

この本には、奥さんの故郷である瀬戸内で、柑橘系の果物を使ってスタートしたジャム屋さん、長い間営んできた酪農の経験から、余った牛乳を使いジェラートを生んだ牧場、完熟させることで美味しさが増す、様々な野菜を揃えた農場などが紹介されています。

その土地に、もともとあった素材を、少しだけ工夫して形を変えることで、新たな魅力を引き出しているのです。

また、大手スーパー販売用の均一化された野菜作りをやめ、多品種少量生産で利益を生み出す農場、多彩な加工技術で、素材の価値を高める食彩工房など、商品開発、加工、販売の事例もたくさん載ってます。

ちょっとしたアイデアで、加工方法や売り方を開発し、商流をつくる。そして、そこに素材を提供する農家にも、お金になる仕事を提供する。

作って、加工して、売るという、6次産業を地域の中で創り出しています。

地域には昔から特産品がいっぱいあったのに

日本中の各地域には、その土地ならではの素材、特産品があります。

瀬戸内のみかんのように、その土地の気候にあった果物や野菜を、農家の人がいろいろな知恵と工夫で、長い間生産してきました。

しかし、昔はどこの町にもあったような、八百屋さんなどは減り、どんなところにも大手スーパーが進出。売られるモノは、海外からの輸入品を含め、種類、形、大きさも均一化される時代です。

同じ種類の野菜や果物を、大量に作ることになるため、農家からみると、とても安い価格で卸すしかありません。また、規格外のものは、捨てるしかないことさえあります。

農家では食べていけなくなり、子供は跡を継がず、都市部へ出てしまいます。そのため、日本の多くの地域では、65歳以上の割合を示した高齢化率がどんどん上がり、40%を超える町や村も。

その土地に合ったものを作り、その土地で生活できていたのに、同じやり方を続けていたのでは、成立しない時代になったわけです。

外からの新しい視点が仕事を生み、地域を活性化する

その土地にもともとあったものでも、ちょっと視点を変えることで、新たなビジネスになることがあります。

ずっと、そこに住み暮らしていると、「当たり前」だったものも、外の人から見れば、とても魅力的なものに見えるのです。

漁村で暮らす人にとって、海は「当たり前」のものでも、海がない地方の人からみれば、それは素晴らしい景色であり、そこにいる魚も、とても素敵な存在に思えるように。

また、作る、加工する、売るという流れも、昔からの習慣が強く根付いています。作った野菜は、すべてJAに出荷するというのが、農家の人にとっては当然の流れです。

しかし、他の仕事を経験して、外から来た人なら、インターネットで新鮮野菜を直販できれば、消費者は喜ぶし、農家でも若い人が働けると思いつくでしょう。

まとめ

私もそうですが、ずっと長い間、ネクタイを締めて、スーツを着て働いてきた人は、退職したら、農業などの体を使う仕事をしてみたい、と思うのではないでしょうか。

朝早く起きて、気持ちの良い汗を流し、夕方前には仕事を切り上げ、夕陽を見ながら、美味しいビール。そんな暮らしも素敵ですよね。

この本にあるように、日本の各地には素晴らしい特産品があり、アイデア次第で、それを活かせる可能性は、まだまだ沢山残っていると思います。

まずは、貸農園で野菜作りを学ぶことから始めて、各地の特産品を活かすアイデアを、練ってみても良いですね。

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