『誰も教えてくれない田舎暮らしの教科書 』住民の確認が一番大事!

定年前後の皆さん、こんにちは。
皆さんが抱える悩みや気になることを、私と一緒に解決していきましょう。
今回、清泉亮さんの著書『誰も教えてくれない田舎暮らしの教科書』を読みました。
著者である清泉さんは現在44歳。
20代の頃から、週末だけの移住を含め、20年以上にわたり東北から沖縄まで日本各地を転住した、ベテラン移住者です。
豊富な移住経験に基づき、移住は「良いことばかりではない」、もしかしたら「悪いところだらけ」であることを説明しています。
私も街中のマンション暮らしから、海辺の田舎に移住した人間ですが、この本を読んで、たしかにそうだと思う点と、そんなこともあるのかと驚くところがありました。
田舎で暮らすことは、テレビの移住番組のように、良いことばかりではありません。
この本では、たくさんの悪いところ、嫌なことを隠さず書いてあるので、田舎への移住を考える人には、とても役立つ内容です。
これから移住を考えているのであれば、一読されることをおすすめします。
田舎暮らしの良いところ
どれだけ多彩なペイントで埋め尽くされていても都会には絶対にないもの。それは花鳥風月、山野河海がもたらす「天然の色つや」だと清泉さんは言います。
私の家でも、暗くなると庭からは、鈴虫の鳴き声が聞こえてきます。晴れた夜に空を見上げれば、無数の星が輝き、早朝には海の方から波音が聞こえる。
まさに、田舎暮らしの魅力は、自然がつくり出す美しさとの出会いだと言えるでしょう。
また、近所の人が作った野菜をもらったり、釣りに行った人からお裾分けをいただいたり、土曜日のお昼過ぎから声をかけあい、夕方からバーベキューや飲み会が始まることも。
都会と違い、ご近所さんとの交流が盛んなところも、田舎暮らしの楽しさでしょう。
しかし、このことは「悪いところ」としても、この本では紹介されています。
同じ近所付き合いでも、楽しいものになるか、負担になるかは、事前の調査にかかっているようです。
移住先の見つけ方
田舎に住んでみたいと思ったら、次のことは事前にしっかり調べましょう。
まず、道路事情、お店、病院の場所の確認です。仙人のような暮らしがしたい人は別ですが、ある程度走りやすい道があり、生活に必要な施設があることは大事です。
ただし、田舎のバスは1時間に1本なんて当たり前ですので、どこに行くにも車を使う前提で考えましょう。そうじゃないと、結局街中に住むことになります。
次に真冬の状況確認です。春、夏、秋には素晴らしいところに思えても、厳寒期にはまったく違う状況になります。車が頼りなのに、雪で運転できないようなところも。
必ず一度は厳寒期に現地を訪ね、状況を確認すべきです。自分は我慢できても、奥さんが無理ってことがよくあります。
私が引越した後に「失敗した!」と感じたのは、インターネット環境でした。
光回線がないことは認識していましたが、WiMAXなどの無線通信が、どこかは使えるだろうと考えていました。ところが、3社の無線ルータを試行してみても、まったく使い物になりません。
数ヶ月間、とても不便な状況になりましたが、運良くNTTの光回線敷設が始まり、今では快適に使えています。
お店が少ない田舎ほど、通販の利用も増えますので、インターネット環境は大事です。事前の確認をおすすめします。
そして、事前調査で一番大事、間違えると取り返しがつかないものが、住民の調査、そこに住む人たちの確認です。
著者の清泉さんとも意見が合ったのですが、実家や故郷に戻る場合でなければ、地元民だけの村や集落に移住することは、おすすめできません。
どんなに溶け込もう、馴染もうと努力しても、所詮は「よそ者」として扱われるでしょう。前に書いたご近所との交流も、苦痛、負担になるかも知れません。
田舎でも、ある程度の移住者がいるところ、たとえば別荘地などは入りやすいですね。
まとめ
私は福岡県の海沿いの田舎町で暮らしています。
引っ越してくる前から、一緒に暮らす愛犬のスクールで、この地を何度も訪れていました。
そして、福岡市内からの移住者が多く暮らす集落に出会いました。40世帯くらいの集まりですが、引っ越す前から知り合いもできて、ここなら住めると自信を持てたのです。
都会と比べて、田舎では不便なことがたくさんあります。また、健康保険料や住民税が高かったり、都市ガスが無いので、単価が高いLPガスを使う必要があったり。
しかし、人間関係さえ問題なければ、生活を続けることはできます。
それは、少々高い税金とガス代を払っても、素晴らしい自然の美しさで、十分にお釣りがくるからです。
この本には「悪いところ」もたくさん載ってますが、田舎への移住は絶対におすすめです!