『最新農業の動向としくみ』早期退職して田舎で6次産業に挑戦しましょう!

2018-08-16

区画整理された広い畑

定年前後の皆さん、こんにちは。

皆さんが抱える悩みや気になることを、私と一緒に解決していきましょう。

今回、中村恵二さん、山口大樹さんの共著『最新農業の動向としくみがよ〜くわかる本』を読みました。

この本では、日本における農業の最新状況、成長産業への転換を図る施策、第6次産業化の現状、農業の担い手などについて、具体的な数字をもとに、説明がされています。

農業については、跡継ぎがいないということが、昔から問題として取り上げられていました。

実際、農家一軒をひとつと数える「農業経営体数」は、2017年で125万8千であり、前年に比べ、6千4百ほど減少しています。

しかし、農業における総産出額は、2015年から増加に転じ、生産農業所得も増えています。

つまり、家族経営が中心の、小規模な農家が減少した一方で、農地の集約や集積が進み、効率的な作業を行えるようになり、耕地面積、販売金額は増加しているのです。

農業の未来は、決して暗いものではなく、今後大きな成長が見込まれる、夢のある職業と言えるでしょう。

お米作りも多様化が進んできた

以前の記事で、大手スーパー販売用の均一化された野菜作りをやめ、多品種少量生産で、利益を生み出す農場が出てきたことを書きました。

実は、多品種少量生産の動きが、米作りでも見られるのです。

「お米といえば、コシヒカリ」というほど、コシヒカリは皆が知っている、有名な品種ですよね。

実際、全国で最も作付けが多く、全体の36%を占めています。「ひとめぼれ」、「ヒノヒカリ」を合わせた3品種で、全体の半分以上、55%にもなります。

しかし、10年ほど前から、上位の品種が占める割合が減り、米の多様化が進んでいるのです。

そもそも、家庭でのお米離れもあり、米の消費量は減っています。そんな中、全国各地では品種改良やブランド化による、米の差別化が起きているのです。

温暖化により、北海道でも米が採れる時代です。北海道空知産の「特栽ゆめぴりか」は、すっかり有名になりました。

小規模でも、各地の特性を活かしたブランド化で、お米も魅力的なものに変身するのです。

6次産業化による農業の可能性拡大

皆さんは、6次産業化ってご存知でしょうか。

ものを作る1次産業(農林水産業)、ものを加工し商品化する2次産業(製造業)、製造された商品を売る3次産業(商業・サービス業)。

農林漁業者が、製造業やサービス業と連携する、もしくは、自分たちで加工、商品化から販売までを担う。すべてを掛け合わせる意味で、1次産業✕2次産業✕3次産業=6次産業と呼びます。

掛け算ですから、1次作業である「ものづくり」が無くなれば、6次産業自体がゼロになってしまいます。

加工、販売との連携により付加価値を増やし、基本である農業などの1次産業を盛り上げたい。そんな気持ちが、込められているのでしょう。

自分で「ものづくり」ができれば、その後の加工、販売まで、ビジネスを拡大できる可能性があるのです。

まとめ

農業の6次産業化の方法として、以下のようなパターンが考えられます。

  • 消費者に対して農産品を直接販売
  • 農産品を加工して販売
  • 農家レストランで、作った農産物を使った料理を提供
  • 農家民宿
  • 観光農園、農業体験、貸し農園
  • 海外への農産物、加工品の輸出

特に、農産品、加工品の直接販売、海外への輸出など、自分で作ったものを売ることは、とてもやり甲斐がありそうです。

当然ですが、ものづくりをするには、畑や田んぼが必要で、それを売るには販路が必要ですよね。

しかし、今はそのハードルが、とても低くなっています。全国に休耕地が増え、畑や田んぼを借りることは簡単です。草刈りの手間を考えたら、タダで良いので使って欲しい、という農家さんもいるくらいです。

また、インターネット販売を使えば、個人でものを売れる環境が、すでに出来上がっていますよね。海外への輸出だって可能です。

ずっと、サラリーマンだったので、今度は体を動かす仕事をしてみたい。

そう考えている人は、農業、そして6次産業化に、挑戦してみませんか?

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